平成17(ネ)10055

○画面表示が著作物に該当するか。

「原告各画面表示には,原告ソフトウェアの機能ないし操作手順を普通に表現したものにすぎないなどの理由から,創作的な表現があると認めることはできない。」

「原 告ソフトウェアにおいて想定されるユーザー,価格帯,使用目的,使用頻度,使用されるハードウェアのスペック等を前提にして,各構成要素の選択と配列,各 画面表示の選択と配列,各画面表示相互の牽連性を重視して,原告ソフトウェアの創作性を判断すべきであるというにあるが,著作物性を認めるに足りる創作性 を肯定すべき表現内容が,原判決が上記判断において前提とした各画面の表示内容等を超えて,原告各画面表示にあるものと認めることはできない。」

「原告各画面表示は,いずれも創作的に表現したものということはできず,著作権法にいう著作物に該当するものということはできない。」

平成10(ワ)10259

プログラムの複製物の所有者の権利は・・・
「著作権法47条の2第1項は、プログラムの複製物の所有者にある程度の自由を与えないとコンピュータが作動しなくなるおそれがあることから、自らプログラムを使用するに必要と認められる限度での複製や翻案を認めたもの」

 「同項にいう「自ら当該著作物を電子計算機において利用するために必要な限度」とは、バックアップ用複製、コンピュータを利用する過程において必然的に生ずる複製、記憶媒体の変換のための複製、自己の使用目的に合わせるための複製等に限られており」
 通常の使用に必要な行為のみ許される。。。

「当該プログラムを素材として利用して、別個のプログラムを作成することまでは含まれないものと解される。」
それはそうだ。

平成14(ネ)4763

ゲームキャラクターについての同一性保持権に関する判断。


「対戦相手との戦闘に勝利してゲームをクリアするごとに選択可能なコスチュームが増え,最終的には,6種類(略)のコスチュームを選択することができるようになる」

「ユーザーが,通常にプレイした場合,対戦画面において「かすみ」が本件裸体影像で対戦相手と戦闘することはないのに対し,本件メモリーカードを使用すると,「かすみ」が本件裸体影像で対戦相手と戦闘することができるようになるものであり,これは,本件ゲームソフトの対戦画面の影像ないしゲーム展開が,本来予定された範囲を超えたものである。」

「したがって,本件メモリーカードの使用は,本件ゲームソフトを改変し,本件同一性保持権を侵害するものというべきである」

本件ゲームソフトの対戦画面の影像ないしゲーム展開が,本来予定された範囲を超えたもの、というところが、ポイント 。